健康

ドッグフード、手づくりごはん、缶詰、生食、愛犬の体にいい食事って?違いは?

愛犬と食事をする女性

愛犬の食事。
ドライ派? ウェット派? 生食派? それとも、手作り派?

愛犬の食事にこだわりはありますか?
「安心できて体にいいもの!」
「どこででもすぐに買えるもの!」
「簡単に準備できるもの!」
「ともかく価格の安いもの」
「信頼できる業者さんのもの!」・・・など。

飼い主さんひとりひとりによって、その基準はちがいますね。

与えた食事をおいしそうに食べて、健康な体を維持して、いつまでも元気でいてくれたらそんなうれしいことはありません。
その思いを叶えるためには、日々の生活で何に気を付けたらいいのでしょう。

やはり、まずは毎日の食事ではないでしょうか。
わたしたちが食べもので健康な体の基礎を作るように、愛犬も飼い主さんから与えられる食べものを唯一の頼りとして、健康な体を作り維持しているのです。
飼い主さんが与える食事次第で、愛犬の健康が左右されるといっても過言ではありませんね。

ドッグフードっていつからあるの?

それは、今から160年近く前の1860年頃の話にさかのぼります。
アメリカ人のジェームス・スプラットという人が、犬用のビスケットの事業化に着手したことがドッグフードの始まりと言われています。
その当時、欧米の船乗りたちの主食と言えばビスケットにやわらかいパンでしたが、航海を終えると残ったビスケットは港に捨てられていたのです。
それを目当てに野良犬がゾロゾロと港に集まり食べあさっていた光景を目にしたジェームスは、その食いつきにヒントを得て、「犬にビスケット!」を思いついたというのです。
その後、アメリカを中心にペットフード産業が発展し、ミルクボーンビスケット、缶詰ドッグフード、ドライフードなどが次々に誕生したのですが、時を経た1960年、アメリカから日本に初めてドッグフードが伝わり現在に至っているというわけです。

もちろん、それまではドッグフードといえば人間が食べたあとの残飯や、スープを取ったあとの骨などをあげていたので、犬専用の食べものは特別にはありませんでした。
日本で発売されてから60年近く経つ現在、ドッグフードはドライフードだけではなく、レトルトパウチ、缶詰、生食、補助食品などと多種多様なものが製造され販売されています。
国内産もあれば、原産国が欧米、アジア、オセアニア、南米などの輸入ものも多数販売され、その種類の多さに目移りしてしまいます。
日本で発売された当時、お米屋さんに置かれていたペットフードは、今や流通経路もペットショップに限らず、スーパー、ドラッグストアー、ホームセンター、コンビニ、通販など、あらゆるところで買うことができます。
特に、ネット通販を利用すればどこからでも注文ができて、翌日もしくは数日後には、注文した商品をどこにでも届けてくれます。
物流も発達し、本当に便利な世の中になりましたね。

しかし、これだけ便利になって品数が揃っていても、逆に飼い主さんの迷いは日々生じているのです。

「うちの子にはどれが本当にいいのかしら?」
「どれをどう与えたらいいの?」
「フードの違いって何?」
「安心できる商品を扱っているお店ってどこ?」

選べる選択肢が多い反面、余りに多様化しすぎる現在、本当に愛犬に合った食事を選んであげる基準はどこにあるのでしょう。

まずはドッグフードの違いを理解することが、愛犬の健康を守ることができる大きな手だてです。
さあ、今回は、犬のフードの種類についていっしょに考えていきましょう。

ドッグフードの種類と水分量の関係

 
ドライフードは水分が少なく生肉や手作り食は水分量が多い
上記の表-1を見てください。
左方向に行くと水分量が少なく、右方向に行けば水分量が多いものです。
いつも与えている食事の水分量が多いものか少ないものなのかがこの表でわかりますね。
ペットフードに含まれる水分量の基準は、農林水産省、環境省、ペットフード公正取引協議会の連携によって決められています。

ドライフード

・総合栄養食であるため、すべての栄養をバランスよく配合。
・水分量10%程度またはそれ以下。
・水分含有量を13%以上にすると、カビなどの発生確率が高まる。
粒状のもの。
・発泡処理されているので、お腹の中で膨張し満腹感を与える。
・胃の中でフードがふやけて消化しやすいように必ず水分とともに給与する必要性がある。
・カリカリカリと口の中で砕く噛みごたえのある食感と音。
・単色やカラフルな色彩、また、粒状や多形状。
※エクストゥルーダーとは、原料の移送、圧縮、粉砕、混錬、発熱、溶融、押し出しおよび成形あるいは膨化などを1台でできる機械のこと。
                                  ※一般的なドライフードでの傾向

メリット デメリット
栄養バランスを考えた総合栄養食 ●消化しにくい
保存期間が長い  ●添加物の使用が多い
輸入品を含め種類が多く選択肢が豊富 ●開封後の保存方法の良し悪しで品質が低下する
症状や用途に合わせて細分化されている品揃え ●粗悪な材料で低価格販売しているものがある
ソフトやウェットに比べて価格が安い ●硬いため老犬や歯の弱い犬には向かない
水分量が少ないため歯垢が付きにくい ●輸入物は輸送に時間がかかるため、品質に低下や賞味期限間近のものもある
顎の強化によい  

缶詰・レトルトフード (ウェットフード)

・水分含有量が75%程度のやわらかい食感。
・缶詰やレトルトパウチ、アルミトレーなどの容器を使用。
・とろみのある食感を出すための増粘多糖類や、見栄えをよくするための着色料・発色剤などの添加物が多い。
・水分量が多い分、保存料などの添加物も多く含まれている。

メリット デメリット
品質保持のため殺菌密閉されており、未開封の場合は長期保存が可能。 ●水分量が多いので、開封後は傷みやすく腐りやすい
ので、開封後の保存期間が短い
老犬や歯の弱い犬には向いている ●保存料などの添加物が多い
嗜好性が高い ●ドライやソフトなどに比べて価格が高い
水分量が多いので食欲の落ちる夏場の水分補給によい ●歯石の増加、歯周病の原因になりやすい
お出かけや旅行の携帯に便利 ●嗜好性が高い分、偏食に陥りやすい
ドライフードなどのトッピングとして少量を用いるのに便利 ●水分が多いので下痢になりやすい
  ●カロリーが高めなので体重の増加に注意
  ●使用後の容器がかさばりゴミとなる
  ●味付けが濃い

手作り食

・飼い主さんも愛犬も安心・安全を得られる食事。
・食材を吟味し、原材料を把握することができる。
・愛犬への愛着が増し、コミュニケーションをより深める手段となりえる。

メリット デメリット
使用する原材料を選べる ●作る手間がかかる
月齢や症状に応じたメニュー作りができる ●食材・調理にかかる価格が高くつく
ドライフードや生肉などと併用でき、アイディア次第でメニューの幅が広がる ●手作り食だけにすると、ドライフードなどを食べなくなる
添加物・調味料などを省け、安心・安全 ●カロリー計算が難しく偏食になりやすい
作りたてを与えることができる  

テーブルとイスと愛犬

半生フード (ソフトドライフード)

・水分量は10~30%程度。
・品質保持の為に酸や防カビ剤等の添加物を使用。
・「半生ドッグフード」とも呼ばれ弾力性がある。
・ドライフードと同じくエクストゥルーダーで製造され発泡処理されている。
・発泡処理されているので、お腹の中で膨張し満腹感を与える。
・ドライフードと比べるとやわらかい食感。
・水分保持のため、湿潤調整剤を使用。
・ビーフジャーキーやささみスティックなどの類。

メリット デメリット
ドライフードよりも嗜好性がある ●水分量が多いので、保存量などの添加物含有
やわらかくて食べやすい ●栄養価が高いがカロリーも高い
歯の弱い犬や老犬に向いている ●水分量がドライより多いので開封後は傷みやすい
  ●賞味期限が短い
  ●歯垢が付きやすい

半生フード (セミモイストフード)

・水分量25%~35%程度。
・半生タイプのやわらかいフード
発泡をしていないもの。
・品質保持の為に砂糖や防カビ剤等の添加物を使用。
・水分保持のため湿潤調整剤を使用。

メリット デメリット
ドライフードよりも嗜好性がある ●水分量が多いので、保存量などの添加物含有
やわらかくて食べやすい ●栄養価が高いがカロリーも高い
歯の弱い犬や老犬に向いている ●水分量がドライより多いので開封後は傷みやすい
  ●賞味期限が短い
  ●歯垢が付きやすい

生肉

・「馬肉」「鹿肉」「鶏肉」「ラム肉」「牛肉」「豚肉」など、加熱加工していない
・動物性たんぱく質が豊富なため、消化吸収をスムーズに促す。
高たんぱく、低カロリー、低脂肪のものが多い。
・元もと肉食動物の犬であるため、本能的に食いつきやすさがみられる。

メリット デメリット
消化吸収に優れている ●ドライフードなどに比べて価格が高い
酵素・ミネラル・ビタミンが豊富 ●冷凍ものの場合、解凍後の保存期間が短い
免疫力のサポートやアレルギー予防によい ●生肉だけでは総合的な栄養は摂取できないので、
ドライフードや手作り食で補う
高たんぱく・低カロリー・低脂質のため、体重管理に適している ●認知度が低い
新鮮なたんぱく質や低脂肪が毛艶の健康維持によい  
口内環境を整える酵素や良性菌が豊富なため、歯の健康維持によい  
消化吸収に優れているので、便の量も減り食糞の予防にもつながる  

ドライフードの上に生肉をトッピングした食事をする愛犬

生食ローフード

・加工されていない生の食材を用いた食品。
・非加熱のため、栄養が損なわれない。
・生肉を中心に生臓物、生骨、発酵野菜や果物を原材料とした栄養バランスの整った総合栄養食。

メリット デメリット
愛犬に必要な栄養素がこれだけで摂取できる ●解凍後の保存期間が短い
酵素や乳酸菌や、様々な有用菌がたっぷり含まれているため、消化に優れている ●認知度が低い
新鮮なたんぱく質により毛艶によい  
高たんぱく・低脂肪・低カロリーにより体重管理に向き、引き締まった体づくりによい  
ミネラルが豊富で尿結石の危険因子を遠ざける  
免疫力を高めたりアレルギー予防  
疲れにくい元気な体づくり  
免疫力を高める
離乳食や介護食にも使え用途が広い  

愛犬の長期の健康に求める食事とは?

さて、こうしていろいろな種類のドッグフードをみてきましたが、いかがでしたか?

それぞれのメリット、デメリットをわかっていただけたでしょうか。
100%これが良い、これが悪いとは言いきれないですね。
もし毎日、手作り食を作って頑張っていても、何らかの事情や状況で代用が必要になるかもしれません。
災害時に簡単に食べられるドライフードで飢えをしのいだ犬はたくさんいます。
また、愛犬を連れて出かけるときは、缶詰やレトルトフードを手軽に持っていくことができるので便利です。
このように臨機応変に対応することも大切です。

しかし、愛犬と暮らす長い期間を考えると、安心して与えることのできる添加物の無い、体にやさしいものを選び続けたいものです。

わたしたちが毎日毎日、それも毎回同じ食事を出されたら・・・飽きて食欲も失せますし、栄養も偏ってしまいます。
また、体調の悪い時に分厚いステーキを出されても食欲はわきませんね。
さらに、高齢者が若い人と同じように硬いものや脂っこいものをバクバクと食べることには無理があります。

愛犬も同じです。
年齢や体調に合ったものを与えてあげること。
健康を維持するために与えてあげたいもの。
ちょっとした工夫で食事を楽しくしてあげられるもの。
そんな思いのその先に、愛犬の元気パワーが必ず生まれます。

いつものドライフードの上に生肉がほんの少し乗っていたら、きっとその匂いに飛びついてくるでしょう。
犬本来の食欲を掻き立てる食材は、愛犬のパワーをグングンと育むはずです。
食材選びが、おっくうではなく楽しいものとなること ――― それが愛犬の食事選びの前提です!

さあ、あなたは愛犬にどのような食事を与えてあげますか?
健康を願う飼い主さんの愛情は、ちゃんと愛犬には伝わるものですし、結果となって表れます。
その思いに寄り添えるようなドッグフードとの出会いが、力強いサポーターとなることでしょう。

愛犬の健康を考える信頼と実績の通販サイトを選びましょう。
・商品のラインナップが豊富
・安心安全な商品の取り組み
・愛犬と飼い主さんの立場にたった親切丁寧な対応
・お客様との信頼関係の深さ

帝塚山ハウンドカムは28年の実績を活かし、愛犬の健康づくりを考える会社です。

愛犬に生肉を与え続けて10年の川瀬隆庸が監修

 株式会社帝塚山ハウンドカム  代表取締役 川瀬 隆庸と看板犬いわて
株式会社帝塚山ハウンドカム
代表取締役 川瀬 隆庸

  • 社団法人 日本獣医学会 正会員 会員No.2010172
  • 財団法人 日本動物愛護協会 賛助会員(正会員)No.1011393
  • ヒルズ小動物臨床栄養学セミナー修了
  • 小動物栄養管理士認定
  • D.I.N.G.Oプロスタッフ認定
  • 杏林予防医学研究所毛髪分析と有害ミネラル講座修了
  • 正食協会マクロビオティックセミナー全過程修了

愛犬の健康トラブル・ドッグフード・サプリメントなどアドバイスをいたします。

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