酸化とはいったい何?
愛犬に食事を与えるとき酸化に対して気になさっているかと思いますが、最初に酸化とは何か?から始めたいと思います。
酸化とは酸素と結合した状態をいいます。
光、水分、熱、酵素、金属等の作用によって空気中の酸素と反応し、活性酸素を作ったりして酸化されるのです。
また酸化と酸性食品はまったく別物です。
りんごは酸化して変色してもアルカリ食品でありPH値が変化することとは別物です。
では酸化した油はどうでしょうか?
こちらは意見が分かれる所でありますが、ドッグフードでいうと食べたときに吐き気や下痢は酸化が原因な事が多いです。
油脂は酸化すると過酸化物価(油脂の変質の指標)となる数値が高くなり風味が損なわれ味も劣化します。
また油脂の酸化スピードについては食品が完成してしばらくは、誘導期間という期間があり酸化するスピードは非常に遅いのです。
テレビなどで油はほとんど酸化しないという実験結果などがありますが、誘導期間が関係しているかもしれません。
しかし油はいったん酸化速度が速まると急速に酸化をする性質を持ちます。
ですからドッグフードもある期間から急速に酸化が進むかもしれません。普段から臭いは欠かさずチェックして与えていただければと思います。
そして酸化といえば動物の体で言うと老化とイコールといっていいほどです。
酸素を吸うと少なからず活性酸素が発生(酸化)します。活性酸素は2種類、存在し悪玉と善玉があります。
善玉活性酸素は細菌やウイルスや悪い化学物質を排出し免疫力を維持する役割を持っています。一方、悪玉活性酸素は細胞を傷つけ老化や病気の原因となっています。
愛犬も酸素を吸う、食べるという行為により当然ながら活性酸素は必ずできます。
そうすると活性酸素が老化の原因ならば、この活性酸素を減らせばいいのではないか?
という事で最近、抗酸化作用のある成分を持つ食品がとても注目されているわけです。
呼吸は当然必要なので食べるものに関しては、酸化していない食品を選ぶことは必要で、、犬にとっては油脂の酸化していないフード選びが一番注意する事となります。
フードの選び方と対策
愛犬のフードはどれほど酸化しているのでしょうか?
生肉や手作り食ならば新鮮な食材を調理すれば問題はないのですがドライフードはどうでしょうか?
もともと保存食として手軽に与えるために作られたドライフードですが酸化はやはりします。
犬は本来、酸化した食品は嗅覚が発達しているので、食べないのですがそれを食べるしかないと思ったら食べてしまう子は多いと思います。
またお腹を下すほどではなくても酸化された食品のダメージの蓄積は小さい愛犬には人間よりダメージが受けやすい可能性があります。
ドライフードには酸化を防ぐため酸化防止剤を入れていますが、合成酸化防止剤と天然由来の酸化防止剤のふたつがあります。
合成酸化防止剤には「BHA」「BHT」「エトキシキン」があり、自らが酸化することで脂質の変化を防止するもので、発がん性が認められ、現在ではほとんどのフードが天然由来の酸化防止剤「ビタミンC」「ビタミンE」「ミックストコフェロール」「クエン酸」「ローズマリー抽出物」「緑茶抽出物」「コーヒー豆抽出物」などが使用されています。
ただ酸化防止力という点では天然由来の酸化防止剤はどうしても弱くなってしまいます。
ですからドライフードは1ヶ月で食べきる量の袋を選んでお買い上げいただく事をオススメしています。
次に油脂(脂肪酸)を取るときに注意したいのは、酸化と不飽和脂肪酸のバランスです。
どうしても不足しがちなオメガ3をいかに酸化しない形で摂るか?
必須脂肪酸であるオメガ3なので必ず摂る必要があるため愛犬には酸化していないオメガ3を与えてください。
犬には主に動物性のオメガ3がEPA、DHAと代謝されやすいのでオススメです。
主に魚に多く含まれているオメガ3ですが、青魚を食べさせすぎると「黄色脂肪症(イエローファット)」という症状が出たりしますので色々と注意が必要です。
熱を加えると比較的安心ですが、オメガ3は熱に弱い性質を持つので犬はオメガ3を容易に摂取できない動物なのかもしれません。
最後に愛犬は体内の酸化(老化)と闘うために自身で抗酸化酵素を作り出していますが、それでは間に合わない場合、抗酸化作用成分を持つ食べ物を意識して与えることも必要となってきます。
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愛犬に生肉を与え続けて10年の川瀬隆庸が監修
代表取締役 川瀬 隆庸
- 社団法人 日本獣医学会 正会員 会員No.2010172
- 財団法人 日本動物愛護協会 賛助会員(正会員)No.1011393
- ヒルズ小動物臨床栄養学セミナー修了
- 小動物栄養管理士認定
- D.I.N.G.Oプロスタッフ認定
- 杏林予防医学研究所毛髪分析と有害ミネラル講座修了
- 正食協会マクロビオティックセミナー全過程修了
愛犬の健康トラブル・ドッグフード・サプリメントなどアドバイスをいたします。