愛犬の下痢はどんなことが原因?
食事が原因で愛犬が下痢になる
愛犬がよく下痢になるというご相談でもっとも多いのは食べすぎです。
私たち人間もそうですがとにかく食べ過ぎるとお腹がゆるくなり下痢になることが多いです。
とくに老犬は消化機能が年々低下していくので質のよい食事を少量与えてあげましょう。
愛犬が少し太り気味かな?と感じる場合は食事量を減らして様子を2、3日見てあげることがお勧めです。
他にはフードの切り替えなども下痢の要因となります。
日頃から食事に敏感な愛犬は時間をかけてフードの切り替えをしてあげてください。
例としては従来のフードに数粒新しいフードを入れて、しばらく便の状態を見ながら少しずつ新しいフードの量を増やしていきます。
下痢になりやすく敏感な愛犬であれば2週間~1ヶ月以上かけて切り替えてあげるのがお勧めです。
愛犬の食事の下痢の原因としてフードの保存状態なども注意が必要です。
酸化しているフードなども下痢の原因となりますので、フードを与える前にはフードの匂いを確認してあげてください。
また特定のものを与えた場合に下痢になるのであれば食物アレルギーや食物不耐症なども考えられます。
例)牛乳(乳糖不耐症)
ストレスや環境変化が原因で愛犬が下痢になる
ペットホテルでの預かりや、雷や工事などで大きな音が続く、長時間の留守番で散歩などのストレス解消がないなどストレスによる下痢もおこります。
できるだけ愛犬に接してあげたり、ストレスの原因となるものを取り除いてあげることで愛犬の下痢対策となります。
細菌やウイルスが原因で愛犬が下痢になる
パルボウイルス、コロナウイルス、犬ジステンパーウイルスなどのウイルス感染や、大腸菌、サルモネラ菌といった細菌感染が原因の場合は、激しい下痢や嘔吐の症状が見られます。
大腸菌などは愛犬の便に見られるものですが、腸内環境のバランスが崩れることで菌が増殖して下痢などを引き起こします。
腸は健康の鏡と呼ばれておりますので、腸内環境に配慮した食事や生活で体質改善を行うのがお勧めです。
寄生虫が原因で愛犬が下痢になる
回虫や条虫などの寄生虫による炎症や出血などで下痢を引き起こすことがあります。
便に虫がいることで気づく場合もあります。
気がついた場合は送球に病院へ行くことがお勧めです。
回虫が人にも感染する危険性があるので注意が必要です。
誤飲・誤食が原因で愛犬が下痢になる
人用の食べ物や道端に落ちているゴミや傷んだ食べ物。
誤って薬を食べしまったなどで下痢を引き起こすことがあります。
嘔吐を伴う下痢の場合も多いため、誤飲誤食した内容によっては緊急性がありますので早めに動物病院を受診してください。
また愛犬の手が届く範囲には薬や食べ物などは置かないようにしましょう。
病気が原因で愛犬が下痢になる
下痢の症状がひどい、頻繁に下痢を繰り返すなど原因がはっきりしないまま下痢の症状が続く場合は病気が原因となっている場合が考えられます。
膵炎や肝臓・胆嚢の病気や腎臓病、腫瘍などが考えられます。
急な下痢・嘔吐・発熱・腹痛などの症状がでてきたら急性膵炎の可能性が高いです。
ご飯を食べなくなったり、黄色い液体のような便や血便が出ることがあり、脱水を引き起こす可能性もありますので、早期に動物病院を受診しましょう。
愛犬の下痢種類
小腸性の下痢
小腸に異常がある場合の小腸性下痢は、いつもより便の量が多くなり、ほとんど軟便や水様便が出ます。
が長引くと、体重の減少が起こり、嘔吐の症状がでる場合もあります。
黒い色の下痢の場合は象徴で出血している可能性もあります。
大腸性の下痢
大腸に異常がある場合の大腸性下痢は、便の量が変わらずに、ゼリー状の粘液がついた軟便が多いです。
便に赤い血が混ざったり、便を出したくても出ない状態の「しぶり」がおきることもあります。
大腸が傷つく原因としては食物アレルギーやストレス、下痢や便秘を繰り返している場合が多いです。
愛犬が下痢になった場合はどうしたらいい?
突発的に下痢の場合
1日~2日程度の絶食(要水分補給)をしてあげることで改善する場合が多いです。
下痢が長く続いてるわけではなく、体調も元気そうな場合は食べすぎやフードの切り替えなどが原因の下痢の可能性が高いです。
胃腸を休ませるためや、体内から排出しようとしていることを考えると絶食期間を設けることが早く改善するための近道です。
注意していただきたいのは細菌などが原因の場合はきちんと下痢を出し切ることがお勧めですので、ビオフェルミンや薬などで下痢を止めることはしないようにしてください。
下痢が落ち着いたら消化によい良質な食事を少量与えてあげてください。
いつものドッグフードはもちろん、おかゆや鶏のささみをゆでた脂肪分の少ない良質なたんぱく質もお勧めです。
慢性的な下痢の場合
病気などの場合は病院へ相談も必要になります。
食生活が問題で慢性的な下痢の場合は食生活を見直して体質改善をしてあげることがお勧めです。
ドライフードでなければいけないというわけではないので、愛犬にあった手作りごはんなどもお勧めです。
消化にやさしい良質なたんぱく源として生肉などもお勧めです。
生肉と聞くと下痢になりやすいのではないかと感じてしまうかもしれませんが、生肉は冷凍保存されているため酸化の危険性もなく、高温加熱乾燥されているドライフードよりも消化に優しい食事となります。
生肉が不安な場合でも、ドライフードより茹でたり焼いたりした手作りのお肉を使った食事のほうが消化に優れております。
下痢が続く場合は、ドライフードなどの既製品から手作りごはんへシフトして、酸化していない新鮮で添加物のない食事を与えてください。
手作りであれば野菜などを入れて食物繊維を増やしてあげることで腸内細菌のエサとなり腸内細菌叢(腸内フローラ)を整えてくれます。
食事の改善=腸内環境の改善となり、下痢になりやすい愛犬の体質改善へとつながります。
下痢の最中に注意すること
下痢の最中はとにかく脱水症状になりやすいためこまめな水分補給をしてあげてください。
あまり水を飲まないのであればヤギミルクなどを薄めて与える、スープを与えるなどでしっかりと水分を摂るよう工夫しましょう。
重度の脱水症状がでてしまった場合は動物病院を受診しましょう。
愛犬の下痢の状態を確認する
病院にいったほうがよい場合の下痢
水のような下痢を繰り返して、真っ赤な便や黒いタール便などが出ており、嘔吐や脱水症状でぐったりしている場合は重症なことが多いためすぐに動物病院へ行きましょう。
食欲もなくなり体重減少などの症状も見られます。
しばらく様子を見ても大丈夫な下痢
下痢の症状があるけども食欲はあり、血便や嘔吐がない場合はしばらく様子を見て見ましょう。
愛犬が下痢を繰り返すなら食生活の見直しで体質改善
お勧めの手作りごはん
お勧めの生肉
お勧めのトッピング
愛犬に生肉を与え続けて10年の川瀬隆庸が監修
代表取締役 川瀬 隆庸
- 社団法人 日本獣医学会 正会員 会員No.2010172
- 財団法人 日本動物愛護協会 賛助会員(正会員)No.1011393
- ヒルズ小動物臨床栄養学セミナー修了
- 小動物栄養管理士認定
- D.I.N.G.Oプロスタッフ認定
- 杏林予防医学研究所毛髪分析と有害ミネラル講座修了
- 正食協会マクロビオティックセミナー全過程修了
愛犬の健康トラブル・ドッグフード・サプリメントなどアドバイスをいたします。