「犬猫にも過敏性腸症候群」
慢性的な軟便や便秘が続く場合は過敏性腸症候群が疑われます。
下痢が続いたり便秘が続くケース、又は下痢と便秘を交互に繰り返す混合型など様々です。
原因は強いストレスと考えられます。
ストレスがかかると脳が感知してストレスホルモンが出ます。
それが腸に働いて分泌されるセロトニンという物質が腸の運動異常や感覚異常を引き起こします。
よくペットホテル等に預けると下痢をしてしまい、それが慢性化するケースがあります。
これは不安等で起きる精神的ストレスで、老犬(猫)より感受性の強い若い犬(猫)に発症しやすいです。
又、トリミングのためお預かりしているとき等も同様です。
これらは「脳腸相関」という特徴があり、脳が受けるストレスが腸に悪く働き、腸が不調になるとそれが脳に伝わりストレスを感じるという悪循環を生みます。
ストレスは精神的なものだけでなく、感染症にかかった後に下痢が続いたり、何かを食べて腸がアレルギー反応を起こして下痢が続く場合もあります。
一方この症状は自律神経失調症の一つとも考えられ、緊張したとき優位に働く交感神経は腸の活動を悪くし、リラックスしたときに優位になる副交感神経は腸の働きを良くしますが、下痢や便秘が続くときは両者のバランスが崩れているときとも言えます。
お腹の悩みは日常の生活で、適度な運動や食事等、生活習慣に気を付けることで改善できるので、毎日リラックスして生活できる環境を作ってあげましょう。