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「川瀬と犬の付き合い」

僕はカメラ店の3代目として大阪の北浜で生まれました。
物心ついた時には店の前(公道)にスピッツがいつもつながれていて 記憶としてはよく泣いていたことしか覚えていません。

幼稚園に入る頃に「喘息」の転地療法のため今の会社の近くに引っ越してきました。
すぐに父が雑種犬をどこからか引き取ってきて飼い始めたようですが、 自分の都合(機嫌)でちょくちょく散歩に連れ出していた事しか覚えていません。

名前は確か「ポン太」だったと思います。

が、中学3年生の時に突然死んでしまいました。
近所の人がよく門ごしにエサ(おやつ?)を投げ入れてくれてたんですが、 当時は毒を盛られたと思ったこともありましたが、 今思うと前日の夜に、すき焼きの残りをご飯にかけて与えた(ネギ中毒)のが原因であったのではと思います。

無知は不幸なことで、本当にかわいそうなことをしました。

それ以来家族の者誰もが犬を飼うと言い出すことはありませんでした。

そして時は20年余りが過ぎました。
37歳の時(ペットショップを開く1年前)に アフガンハウンド(名前はリー)を飼うことになりました。 ブリーダーさんから直接引き取ったんですが、トラック便で木箱に入れられて トラックターミナルに運ばれてきて、木箱の釘を抜いて開けると 首をニョキっとだして僕を見ている可愛い顔が 今でもはっきりと覚えています。

もうその日からすっかり「リー」にはまり、前職の仕事に毎日連れて出勤していました。 1年後転職を決めた時は迷わずにペットショップを始めました。

会社名の「houndcom」はアフガンハウンドの「ハウンド」からとって、 comはcommunication(コミュニケーション)の頭3文字からつけたのが店舗名です。 その頃はこんなにかわいい犬種がたくさん集まってきてくれて楽しくコミュニケーションしていきたいと思い 始めた仕事です。 最初は会社に連れてくるのに車に乗せると車酔いで戻していましたがすぐに慣れて 車のドアを開けると自分から飛び乗ってついてくる車大好き犬になっていました。 休みになると山や川にもよく連れて行き、毎日朝夕2回のブラッシングをかかさないぐらい いつもふれあっていました。 15歳の冬に僕の腕の中で亡くなるまで病気知らずで楽しく生きてくれました。

次に飼うことになった(T・プードルのヒュー)はリーが8歳くらいの時に お客様に紹介した犬が出戻りという形で店にやってきました。
また生後45日目の小さな子犬です。
毎回一緒に車の助手席に乗せて出勤していましたが、 2週間ぐらいたったころパルボウイルス性腸炎にかかりました。

5日間生死の境をさまよい獣医さんからはもう無理かもと宣告されましたが 諦めずに昼夜点滴に薬を入れて自分たちで看病を続けました。

6日目に水を自分で飲み出し、そこからみるみる元気になって奇跡の復活を遂げてくれました。

本来は飼い主様募集中であったのですが、この一件からスタッフ全員の愛情がたくさん注がれて、 絶対に手放したくないというみんなの声で看板犬として迎えることになりました。

多くのスタッフから愛情を注がれすぎて看板犬でありながらスタッフ以外誰にも懐かず 無愛想極まりない犬に成長しました。

スタッフ犬としましては色々な服や首輪のモデルとして大活躍してくれました。

さらに食べることが大好きでサンプルの試食担当、食いつき&毒見担当としての任務も 沢山こなしてくれました。

晩年はクッシング病を患いながら15年6カ月、会社に貢献してくれました。

「リー」同様「ヒュー」も最期は僕の腕の中で亡くなりました。

リーやヒューと毎日散歩した道を一人で歩くことが辛く、 1年以上通ることができないでいましたが、2年が過ぎたある日 誰からか犬がいればいいのにと言う声が上がり、突然現在の看板犬 「いわて」を迎えることになりました。

「いわて」は岩手県の犬猫保護施設「動物いのちの会岩手」様より譲り受けた保護犬です。
施設の方の話では 保健所に持ち込まれた仔で、兄弟で捨てられたということでした。
そのせいか会社にやってきた当時は人には懐かずに物音に敏感に反応する大変臆病な子犬でした。 生年月日は不明ですが、生後90日くらいでした。

散歩に出ても車や電車の音を極端に怖がり、なかなか歩けなかったのを思い出します。

あれから4年、スタッフ全員にめちゃくちゃ可愛がられ 社内のアイドルとして成長していきました。

年末年始は毎年スタッフKとスキーに雪山に出かけ、 ゴールデンウィークはスタッフHとアウトドアを楽しみ、 夏は海や川にいつも連れて行ってもらって人生(犬生)をエンジョイしています。

「いわて」はデリケートでストレスを受けやすい子ですが、 20歳まで元気に生きられるよう頑張っていきます。

会社や散歩で見かけたらぜひ声をかけてあげてください。

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