食べた物は胃を通り過ぎて腸にどんどん運ばれていきます。
腸はそれらのものを吸収するために分解しなければなりませんので、膵臓(すいぞう)、肝臓、胆のうからそれぞれ酵素を分泌して、いわゆる消化作業を行います。
この時に強力な悪玉菌や有害物質が入ってきたら、腸はすぐに察知して腸壁から大量の液体を分泌し、下痢を起こして毒物を体外に排出しようとします。
実は、下痢は動物にとって大切な防御反応で、生きていくためにはとても重要な働きなのです。
犬たちは下痢が1日以上続くとすぐに血便をしますので、飼い主様はここで慌てて下痢止めを与えてしまうと、毒素が体から排出されず死に至る場合もあります。
下痢を起こした場合は、体内からどんどん水分が奪い取られますので、水分補助は十分に取って食事を丸一日以上抜いて安静にさせて下さい。
下痢で命を落とす事はありませんが、、便が出せずに毒素が体中に溜まって死に至る事の方が問題です。下痢が治まってくれば少ずつ少しずつ消化にやさしい食べ物を与え、3日間くらいかけて普通食に戻してあげましょう。
脱水症を起こさない様にしていれば3日や4日食べなくても全然へっちゃらです。
腸はこの様に、体に必要なものは取り入れ、有害な物は排出する「腸能力」を持ったすばらしい臓器です。