犬トレーニング情報・散歩中、犬・人に吠える

トレーナー岡田弥生先生のトレーニング通信・困った問題・散歩中、犬・人に吠える編についてご紹介。

vol.19　困った問題　～散歩中、犬・人に吠える編～

前回はお家の中での吠える問題についてお話させてもらいましたが、お散歩中に他犬や人に会った時に吠える場合の対処は変わってきます。

今回はお散歩中に吠える問題についてお話致します。

○他犬や人に会う度になぜ吠えるの？？

お散歩中に遠くから犬が見えた瞬間から、けたたましく吠える子や、他犬や人に「ヴー」と言って威嚇する子も、基本的に他犬や家族以外の人との触れ合い不足が原因です。

触れ合いの経験が不足する事で他犬や人を怖がるようになり、自分に近づいてほしくない思いで吠えています。

そして、吠えたり威嚇してみたら追い払えたことを繰り返すことによって、会う度に吠えるようになります。

○お散歩中、他犬や人に会うと吠える問題への対応

[子犬の場合]

・将来、家族以外の人に会った時に吠えたりしないために！

お散歩デビューをした時から、普段見慣れないタイプの人（例えば、子供や傘をさした人、杖を持った人など）に会ったら、犬がその人を見た瞬間に「おりこう」と褒めて大好物のおやつをあげましょう。

また、「かわいいワンちゃん」と声をかけてくれた人に、大好物のおやつを渡してその人からおやつをあげてもらいましょう。

子供や年配の方、帽子をかぶっている人など、様々な人からおやつをもらうようにすると、特定の人を怖がったりしなくなります。

ここで注意してもらいたいのは、子犬が怖がっている場合は無理強いして触ってもらったりせず、楽しく触れあえた経験をたくさんして家族以外の人に良いイメージを持ってくれるようにしましょう。

・将来、他犬に会った時に吠えたりしないように！！
他犬に慣らせる場合もお散歩デビューをした時から、小型犬から大型犬まで様々な大きさの犬と触れ合わせるようにしましょう。

ただ、小型犬の子犬が大型犬と触れ合ったり、遊んだりする場合はケガのないように注意して下さい。

先に同居犬がいて子犬を迎え入れる時、「同居犬がいるから慣れてくれるだろう」と思われるのは間違いです。
同居犬とお散歩中に会う他犬とはまた別になりますので、
子犬1頭だけで他犬に会うシチュエーションも作っていきましょう。

[成犬の場合]

・家族以外の人に会ったとき吠えたり怖がってしまう場合

「人に会う⇒吠える⇒飼い主さんに怒られる」を繰り返してしまうと、「人に会うといつも怒られたり嫌なことが起きる・・・」と犬は思い、どんどん人を恐がるようになります。

犬が吠えた時は名前を呼んでまず落ち着かせ、お座りをさせておやつをあげます。

その後、吠えそうな人を犬が見たらすかさず「おりこう」と言って、吠える前におやつを与えます。
吠えた時に名前を呼んでも落ち着かない場合は人との距離が近すぎますので、遠くから少しずつ距離を縮めていきましょう。

できましたら、お散歩中に会った人に大好物のおやつを渡してその人からおやつをあげてもらいましょう。

・他犬に会った時吠えたり恐がってしまう場合

人に会った時同様、犬に会うたびに吠えて飼い主さんに怒られていては他犬をどんどん恐がるようになります。

特に他犬に吠える場合は、向こうの犬も吠えていたり、すごく遠くからでも他犬が見えた瞬間から吠えてしまったりと、距離を縮めていくのは難しくなります。

吠えそうな他犬を犬が見たらすかさず「おりこう」と言って、必ず吠える前に大好物のおやつをあげましょう。

吠えてしまった時の落ち着かせ方やおやつをあげるタイミングなど注意点がたくさんありますので、他犬や家族以外の人に慣らしたい方はしつけ教室への参加をおすすめします！

恐がってしまう犬におすすめのグッズ

・お散歩の前にアロマスプレーをして犬を落ち着かせて行くことで、吠える前におやつをあげやすくなり他犬や家族以外の人に慣れやすくなりますのでおすすめです。

他犬や人に会ったとき、吠える前におやつをあげて良いイメージを犬にもってもらえるようにすることが大切です。
タイミングよくおやつを出せるように、いつもおやつポーチをつけてお散歩に行かれることをお勧めします。

お散歩中吠えてしまった時、リードを引っ張ると同時にチェーンの音がするため、吠えることはダメなことと伝えやすく、落ち着かせやすくなります。

次回は盗み食いやイタズラなどの困った問題についてお話致します。